ブランクのある看護師のための看護技術とケアの復習【復職セミナー前に】

点滴ルートのエアについて

点滴ルートにエアが入ることは頻繁に起きているといえば起きています。
ですが、右→左シャントをきたすような心疾患がある場合は少量の気泡でも危険なため、
極力混入させないように注意を払うことが必要です。

 

点滴中に空気が入っているとびっくりします。
看護師さんを呼ぶと、「少しくらいなら大丈夫ですよ」といわれた経験がある人も多いのではないでしょうか。

 

ですが、脳に空気が詰まれば脳梗塞の危険がある場合もあります。

 

看護して点滴をするのであれば、細心の注意が必要ですね。

脳梗塞発症のメカニズム

血液循環を考えてみましょう。

 

エアが静脈に入ると血液と一緒に流れ右房に流入します。
その後、右室に入って肺動脈から肺毛細血管へと流れるのですが、
肺毛細血管では気泡が毛細血管を通過することができません。
そのため、空気塞栓による肺梗塞が起きます。

 

大量の気泡によって空気塞栓が広い範囲におきれば、
急激に呼吸機能が衰え、呼吸不全とショックを引き起こします。

 

さらに大量の空気塞栓で肺動脈圧が上昇します。
すると気泡は肺で補足できず、肺静脈系から左房、左室へ流入し、
左室に混入した気泡は大動脈から全身へと駆け巡ります。
そうなると脳や全身の臓器が、空気塞栓によって機能不全となります。

極力混入しないように心がける

確かに少量の気泡であれば血液に溶けますし、
右房に還流したとしても肺毛細血管で補足されるので
多くの患者さんの場合は大丈夫でしょう。

 

ですが、右→左シャントをきたすような心疾患(チアノーゼ性心疾患・アイゼンメンジャー症候群など)がある患者さんに対しては、
少量の気泡であってもとても危険です。

 

このようなことから、どの程度のエアなら許容できるのか?と一概に言う事もできませんし、
検証する事もできません。

 

許容できる範囲は、50ml以下と言う説や200ml以下と言う説もありますが、
患者さんそれぞれにたいしても異なるので、定かではありません。

 

点滴ルート内でエアが入っていると目で見える程度であれば、
その量は数mlのはずなので、極微量であり、「少しくらいなら大丈夫ですよ」と言う返答になります。

 

ですが、危険な状態になることが考えられる患者さんもいますし、
医師や看護師に対しての不信を感じる患者さんもいることでしょう。

 

ですから、「少しくらいなら大丈夫ですよ」と言うような安易な受け応えではなく、
極力気泡を混入させないように点滴手技を行うことが必要です。